悲眼院

おもひでぽろぽろ

♪い~つの~こと~だか~ 思い出してゴーアラウンド。わたくしはいい年こいてますが、飛行機も高いとこも苦手です。脚立にも上りたくありません。今回は思い出がテーマ。

それは昔、施設を卒業した子から電話があった時のお話。

たまたま出勤してたということもあってかどうか、担当でもなかったわたくしご指名を受けて会話。なんやかんやと長話をしてしまいました。

今現在なんの仕事しているかとか、施設にいた当時の出来事とか、当時いた児童や職員の話しだとかと話題は様々。そんな中、その子が言ってくれた言葉

「悲眼院に居られてよかった」

ありがたい話しではありませんか。職員冥利に尽きるってもんです。そんなことを言ってくれるような、いい子になってくれました(まぁなんやかんやあるようではありますが…。)

そんな話の中最初にでてきた、職員さんありがとうエピソード。

「手のしもやけが酷い時、薬を塗りつつよく手を揉んでマッサージしてくれた」

わたくしそれを聞いてつい思ってしまいました。そこなの!?いろいろあるであろう、ありがたかった話しの中で、最初に出るのがそれなの!?と。

マッサージしてたのはわたくしではありません。おそらくその職員は当然の事というか、ごくごく自然な、あたりまえの対応として、しもやけのマッサージをしていたんでしょう。

その行為が、数年たって社会に出た際にも、一人の青年の心に、ありがたかったと深く記憶に残っている。

うーん、これ、素晴らしくね?マジリスペクトじゃね?

子どもたちと話していると、結構前の出来事をよく覚えているな と感じることがあります。よりにもよってそんなことを!?って思うようなこともしばしば。

〇学〇年生の時、〇〇でみんなとした〇〇ってゲームで〇点で勝った。

〇年生の時に階段から〇〇を落として遊んでいて、〇〇先生にめちゃ怒られた。

こっちとしては、そんなことあったっけ、と思うようなことも、凄く鮮明に覚えている。うーん、すごい。まったく、どんな事柄が深く記憶に残るもんなのか、油断できませんな!

そしてそれは、良い話しだけではなく、もしかしたら何気ない大人の言動が、ずっと心に残る傷になっちゃう可能性も秘めている。怖ろしいですね。心して対応せねばなるまいて。

こんな話し、別に児童養護施設の仕事に限った話ではございません。しかしながら、多くの児童と関わるお仕事であること。そしてさらに、虐待やらなんやかんやで、大人への不信感等を抱えている児童と関わっているということ、ということを考えると…。果てしなく気を付けまくる必要性がありますな!

といったお話。皆さんのいつまでも心に残ったお話、聞かせてくださいね。念じてください。念を受け取りますので。

-悲眼院